日顎と歯科用内視鏡セミナー

  • 2018.06.11 Monday
  • 06:40

6月9日土曜日は休診して申し訳ありませんでした。

9日10日両日とも、日本顎咬合学会総会に出席していました。

例年通りの盛況で、最新のトピックや伝統的な手技の講演など例年通りバラエティーにとんだ学会でした。

日顎36回

10日は午前中で学会会場を後にして、歯科用内視鏡のセミナーに参加してきました。

今回は歯周治療に限定した歯科用内視鏡の応用セミナーでした。

歯周治療にとって、ポケット内の汚れや歯石を取り除くことが最も重要です。

今までは手探りで行うか、手術で歯肉をめくって直視下で行ってきました。

しかし、手探りでは取り残しが手術では侵襲が問題でした。

そこで、今回内視鏡で確認しながら行う器具が登場したわけです。

内視鏡2 内視鏡1

左が内視鏡本体です。

そのレンズサイズはわずか0.5弌

右側のモニターと洗浄用のコンプレッサーでポケット内を洗浄しながら確認できます。

使用感や画像にはまだ改善の余地がありそうですが、新しい考え方に触れた午後でした。

フッ素の効果について

  • 2018.06.04 Monday
  • 05:55

フッ素の虫歯抑制効果はよく知られています。
しかし、どのように効果があるのかは漠然としているのではないでしょうか?
本日はそんなフッ素のお話。

 

歯が虫歯になるのは、細菌が産生する酸によって溶ける歯質と、主に唾液によって歯の成分が戻ってくる再石灰化の量の差によるものです。
(詳しくは予防の項目を確認してください。)
フッ素はこの再石灰化を3倍促進させるものです。
正しい使い方を続けて、有効に使用してください。

 

フッ化物の応用は、通常歯磨き粉に入っているフッ化物によってなされます。
多くはフッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウムとして添加されています。
またはフッ素溶液ジェルやフッ素洗口剤としても応用されています。
私の私見で言わせていただければ、日常生活習慣に入り込みやすい歯磨き製剤での応用がベストではないかと考えています。

歯磨き剤

使用法ですが、最も好ましい使用法は、低濃度フッ素製剤を頻回に取ることです。
よく歯科医院でフッ素塗布を受けるため(基本的には自費診療になるのですが…)来院される患者様がおられます。
また、歯科医師会でおこなわれるイベントに、長い時間並ぶ家族連れもいらっしゃいます。
しかし、基本的に期待される効果は、歯磨き粉に入っているフッ素と何ら変わるモノではありません。

 

その使用方法は、歯ブラシの端から端まで歯磨き粉をつけ、しっかり歯垢を取るように隅々まで磨き、大さじ一杯程度の水で一回だけ、5秒くらいかけてうがいをし、以降飲食をしないことです。
フッ素添加濃度は、日本でも1500ppm未満まで添加できるようになったので、6歳以上はそれを、6歳未満では今まで通り1000ppm未満のモノを使うことになっています。
理由は、フッ素の投与によって班状歯の発生が増加する危険性があるのでということです。
フッ化物を水道水に添加している米国などで頻発し、そのため審美歯科が発展したという皮肉な出来事が過去にありました。
いずれにしても、フッ素の抗う蝕効果は十分期待して良いと思いますので、積極的に応用する事をおすすめいたします。

インプラントに対する骨造成

  • 2018.05.21 Monday
  • 08:48

18日金曜日は5時30分で診療を終えてすみませんでした。

CDRI5月例会でした。

今回は、3回目のご登壇になる、川崎市ご開業の日高豊彦先生に「インプラントにおける骨造成」についてお話しいただきました。

日高先生には、グローバルプログラムでも大変お世話になっております。

ご講演は、先生が歩まれて来た40年間の臨床の中で、骨造成の変遷及び、現在の考え方をお話しいただきました。

当院での臨床とかなり重なることもあり、非常に共感しました。

日高先生

骨造成は、手術侵襲も大きくなるのでできればせずに済ませたい手技ですが、術後のケアや年月が経った後のことを考えると避けて通れないものの一つです。

現在の考え方に共通するものですが、なるべく侵襲を少なくしながら成果を出したいと考えています。

ゴールデンウイーク後半戦

  • 2018.05.02 Wednesday
  • 23:48

無事5月2日の診療が終了しました。

明日から、ゴールデンウィーク後半戦です。

若葉

天候は微妙ですが…。

ゆっくり、じっくりはたまた活動的に休暇を過ごしたいと思います。

7日月曜日にまたお会いしたしましょう。

 

警鐘!毒だしうがい

  • 2018.04.25 Wednesday
  • 09:10

本日のあさイチで「歯垢は毒だしうがいで除去」なんて言っていました。

確かに出演していたアナウンサーさんは、イカ墨食べた後なのにすっかりきれいになっている画像が流れていました。

しかしこれは、普段のブラッシングが十分上手な人だけです。

実際、歯科医院で普通に歯垢がついている人の口腔内を清掃するのに、どのくらい時間がかかるか。

回転器具で直に確認しながら行って、30分はかかります。

歯垢は、清掃しにくいところに残るもの。

大きな食べかすなら別ですが、歯垢がうがいで取れることはありません。

 

神経を取らない努力

  • 2018.04.10 Tuesday
  • 09:00

炎症が神経にまで及ぶと、一般的には痛みが起こり神経に炎症が波及し根の治療になることが多いです。

しかし、神経に炎症が波及しても、神経すべての部位で細菌が広がり、炎症が起こり神経が死んでしまうわけではありません。

神経にも炎症に対する抵抗力があり、それ以下の炎症ならば生き抜くことも十分考えられます。

つまり、回復が望めない部位のみ神経を取り除き、それ以下の神経は回復を期待して残すという考え方です。

そこで、最近当院ではマイクロスコープを駆使し、神経の切断面と出血の状態を観察することによって神経の状態を観察し、生き残ると思われる部分から先の神経を残すことを行っています。

 

我々が大学で教育を受けたのは30年以上前です。

この時の教育では、感染した歯質を除去しているときに神経が露出したら、神経自体に細菌が感染しているので神経をとると教わりました。

この考え方は今でも中心的な考えとして残っています。

ただ知識のアップデートを重ねて、様々な臨床報告を勘案してみると残せる場合もかなりあることがわかりました。

これはいうなればチャレンジなのかもしれませんが、取ってしまったらゼロになってしまうのであれば、説明して同意が得られるならばやってみるべきと考えます。

ただ、炎症に対する抵抗力や治癒能力はどんな検査や診査を併用してもクリアにはできない課題です。

慎重に努力をしても、抵抗力が細菌に負けて神経が死んでしまうことも考えられます。

その場合は、従来通り神経の治療を行うことになります。

 

この方法は従来から生活歯髄切断法という名称で行われてきました。

ただ、適応の多くは神経の生命力が高い小児期に限って行われてきました。

今回の応用は、あくまでも成人であり、神経の周りまでう蝕による歯の軟化が起きているものを指します。

 

従来法では水酸化カルシウムが用いられてきました。

これを用いた場合、その効果で神経の器に石灰化が進み神経が非常に細くなる問題点が言われてきました。

この場合でも神経は生き続けるのですが、本来の知覚を残るかどうか疑問が残ります。

そこで、当院では以前から特殊なケースの根管充填で用いてきたMTAを応用しています。

MTAを用いた場合、水酸化カルシウムを用いた場合と同じように、切断面に歯の堅い壁を作りさらに神経の器は細くならない特徴があります。

残念ながらこの方法は保険適応ではありませんが、後戻りのできない「取り除く」という治療を回避できる可能性があります。

治療前にぜひとも考えていただきたいオプションなのです。

抜歯後(特に親知らず)のマヒについて

  • 2018.04.09 Monday
  • 00:11

私の所属していた麻酔科では、手術中の全身管理に加えてもう一つの仕事があります。

それはペインコントロール

神経痛や神経麻痺を治すことです。

本日は歯科領域に比較的合併しやすい抜歯後の知覚異常についてのお話です。

 

現代人はあごの大きさが小さくなってきている関係から、親知らず(特に下あごの)がきちんとした方向に出れず埋伏する方が多くいます。

埋伏智歯

この様に横になって埋伏いている状態の方も非常に多くいらっしゃいます。

この歯を抜く場合、あごの骨の隙間から歯を出さないといけないため、歯を割ったり、根を分割したり、骨を削ったりしないと取り出すことはできません。

分割 歯根分割

歯は抜けないようにしっかり生えているので、抜くということは歯の周りに微小な骨折を起こして抜けるわけです。

そのため、歯の周りには炎症が起き、そのため微小循環に充血が起き血行不良になります。

神経麻痺

これによって、足がしびれたような状態になり、神経の知覚麻痺が発症することがあります。

下の親知らずの近くの下歯槽神経の知覚は非常に鋭敏なので、この麻痺はかなり気になるものです。

また足のしびれと同じように、全く感じない状態から、触るとビリビリした状態になる知覚異常の段階のどの段階にもなります。

このビリビリ感の時期は、全く感じない状態より知覚が回復いている状態ですが、この時期の方が不快感は多いです。

治療には、ビタミン療法、神経賦活剤の投与や星状神経節ブロック注射等が行われます。

治療に対しての反応は比較的緩慢で、治療には長期間かかる傾向にあります。

場合によっては、年単位でかかることもありまます。

たとえ大学病院で抜歯したとしてもマヒになるときはなりますが、患者さんにとっては負担になってしまう合併症です。

当院では、知覚異常が起こった場合は医科の麻酔科専門医に紹介しています。

高濃度な週末

  • 2018.02.14 Wednesday
  • 21:35

今期2回目の積雪に見舞われた2日金曜日、朝は除雪に汗を流しました。

心配していた交通機関の混乱も少なく、診療後大阪へ出発しました。

グローバルプログラムに出席するためです。

今回、会場はリニューアルされた主催者の佐藤デンタルオフィスで行われました。

吹き抜けの圧巻な開放的な歯科医院でした。

佐藤デンタルオフィス

今回のテーマは、支台歯形成とダイレクトボンディングでSJCDの瀬戸延泰先生、高橋登先生の登壇でした。

瀬戸延泰先生2瀬戸延泰先生1

臨床に直結する今回のセミナー、すぐに応用したいと考えています。

 

衛生士を育てるセミナー

  • 2018.01.19 Friday
  • 08:13

昨日18日は休診でしたが、JCPGの衛生士さんのセミナーのお手伝いに行ってきました。

日本橋の会場が素晴らしく、スライドが物凄く見やすい画面でした。

JCPG2JCPG1

本会はJCPGの衛生士教育プログラムで年数回企画されています。

歯周治療の主役である衛生士さんのステップアップを図るためのものです。

今回のテーマは「咬合」だったので、内容は難しかったようですが、今後の診療に行かされるものでした。

歯周治療の複雑さは、単純にプラークコントロールだけにあらず、生活習慣や咬合力まで関係する複合性疾患であることです。

何よりも大切なのは患者さんの協力がないと改善しないところです。
スタッフの知識の深さもそれに一役買うものなのです。

マイクロスコープでの根の治療

  • 2018.01.08 Monday
  • 15:07

新年あけましておめでとうございます。久しぶりの更新になります。

本年から、マイクロスコープでの診療のもう一つの特徴である「診療の見える化」にも取り組もうと思っています。

本来なら動画で提示すれば一目瞭然ですが、容量が大きくなりすぎる可能性があるためブログでは静止画で提示したいと思います。

 

根の治療は神経の入っている管の中を完全に掃除し、細菌の増殖因子をなくする治療です。

今までのルーペの治療では、視覚的に見てそれを判断することができませんでした。

しかし、マイクロスコープを用いればしっかり確認しながら治療を終わることができます。

下の画像は、治療途中の画像です。白い肉のような腐敗物が残っています。

根管内2

それに対して、様々な特殊な器具や洗浄器具によって清掃が終わった状態が下の画像です。

根管内清掃後3根管内清掃後2

その違いは一目瞭然ではないでしょうか?

この歯は、東洋人に非常に多いトヨ状根の比較的根管治療が難しい根管形態でした。

しかし、マイクロスコープ下で確認しながら行えば高いレベルで治療を終了することが可能です。

 

今年は、徐々に診療の見える化に取り組んでいこうと思っています。

本年も当院をよろしくお願いいたします。

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