頭の痛い特徴
- 2010.01.28 Thursday
- 17:05
下のあごのだいたい中央に太い神経の管が通っています。下歯槽神経と言います。親知らずを抜くときやインプラントなどの時に問題になってくるこの神経、本日はそのお話です。
当然のことながら、体には神経が張り巡らされており、そのどれも無駄なものはないと思いますが、その中でも、非常に敏感な知覚を示すものとそうでないものがあります。下歯槽神経は非常に敏感な神経と言われています。
ところで、下のあごは顔のはじ(えら)の部分で上に立ちあがっています。そのため歯が並ぶ部分と、上方に伸びる立ち上がりの部分に分かれています。歯の並ぶ部分の骨が短ければ並ばないため、一番後ろの歯である親知らずは、横になって埋まったままになることもしばしばあります。この場合、スペース不足なので、変な方向に傾くか、骨にめり込んで出てきません。このような状態になるとすっかり隠れていれば問題は少ないですが、一部口の中に露出している場合があります。磨きにくいため特に不潔になりやすく、この部分だけ進んだ歯周炎のようになってしまいます。これがいわゆる「親知らずが出てきて痛い」状態です。
こうなってしまった場合、今まで、細菌を抑え込んでいた抵抗力が抑え込めない状態になったため症状が出ていると考えられるので、抗生剤を内服すれば症状は無くなります。しかし環境は変わらないので、当然また症状が出て痛むことになります。原因を除去するためには抜歯をするしかありません。
ここで問題になってくるのが下歯槽神経です。親知らずの根が神経に触れていれば、当然直接神経を痛める可能性もありますが、離れていても、抜いた後起きる炎症で神経に栄養を与える血管の血行不良が起きて、麻痺や知覚異常が起きる可能性があります。十分注意していても、起きることがあるこの神経の異常。発症すると治癒するまでには長期間を要することもしばしばあります。歯医者にとっては頭の痛い解剖学的特徴なのです。
当然のことながら、体には神経が張り巡らされており、そのどれも無駄なものはないと思いますが、その中でも、非常に敏感な知覚を示すものとそうでないものがあります。下歯槽神経は非常に敏感な神経と言われています。
ところで、下のあごは顔のはじ(えら)の部分で上に立ちあがっています。そのため歯が並ぶ部分と、上方に伸びる立ち上がりの部分に分かれています。歯の並ぶ部分の骨が短ければ並ばないため、一番後ろの歯である親知らずは、横になって埋まったままになることもしばしばあります。この場合、スペース不足なので、変な方向に傾くか、骨にめり込んで出てきません。このような状態になるとすっかり隠れていれば問題は少ないですが、一部口の中に露出している場合があります。磨きにくいため特に不潔になりやすく、この部分だけ進んだ歯周炎のようになってしまいます。これがいわゆる「親知らずが出てきて痛い」状態です。
こうなってしまった場合、今まで、細菌を抑え込んでいた抵抗力が抑え込めない状態になったため症状が出ていると考えられるので、抗生剤を内服すれば症状は無くなります。しかし環境は変わらないので、当然また症状が出て痛むことになります。原因を除去するためには抜歯をするしかありません。
ここで問題になってくるのが下歯槽神経です。親知らずの根が神経に触れていれば、当然直接神経を痛める可能性もありますが、離れていても、抜いた後起きる炎症で神経に栄養を与える血管の血行不良が起きて、麻痺や知覚異常が起きる可能性があります。十分注意していても、起きることがあるこの神経の異常。発症すると治癒するまでには長期間を要することもしばしばあります。歯医者にとっては頭の痛い解剖学的特徴なのです。