歯根端切除術とは
- 2018.10.12 Friday
- 08:44
虫歯で神経が炎症を起こしたり、根の先に病気ができたりした場合第一選択は根の治療です。
しかしながら根の治療で触れるのは、歯の中の神経が入っていた部分だけです。
この部分を清掃して、体の治癒力によって浄化された場合は根の先の病気も治ります。
しかし、80%くらいの人に見られる神経の枝分かれで、清掃できない部分の腐敗物によって治癒しなかったり、根の外まで及んだ感染物が歯石のように固くなっていたり、根の先が破折していたりした場合は治癒しません。
また、根の先が非常に広い場合も治癒しにくいといわれています。
その場合、次に適応になるのが「歯根端切除術」です。
この方法で、問題になっている部分を外から外科的に摘出し、さらに根の先から3mm程度の清掃を外から行いその部分の閉鎖をします。
当院では、この術式をマイクロスコープ下で行っています。
以前は、拡大鏡(7倍ルーペ)下で行っていました。
しかしながら、やはりマイクロスコープの強拡大下での仕事とはレベルが違います。
その恩恵によって、根を先の方から破折線や腐敗物を確認しながら除去しています。
そのために歯根端切除術の成功率は飛躍的に上がりました。
しかし、根の長さが短くなってしまうのは喜ばしいことではありません。
あくまでも根の治療が奏効しなかった場合の次の手段です。